OmniSLAM 機種の選び方|用途別モデル比較ガイド
OmniSLAM は、ハンドヘルド・バックパック・車載対応のモバイル3Dレーザースキャナーとして、R8 / R8+ / D8 / T8 / RM+ の各機種をラインナップしています。本記事では、「どのモデルを選べばよいか」を、用途・現場条件・精度要求・予算の観点から徹底解説します。比較表と選定フローチャートで、あなたの現場に最適な機種が見つかります。
OmniSLAM 機種ラインナップ早見表
まず、各機種の基本構成と主な用途を一覧で確認しましょう。
| 機種 | フォームファクタ | LiDAR構成 | 動的精度 | 点群密度 | 主な用途 |
|---|---|---|---|---|---|
| R8 | ハンドヘルド / バックパック | 回転シングル | cm級 | 標準 | 一般測量・現況記録 |
| R8+ | ハンドヘルド / バックパック / 車載 | 回転シングル | 2mm | 250,000 pts/m² | 高精度測量・BIM・公共測量 |
| D8 | バックパック / 車載(30km/h) | 固定デュアル | 2mm | 高密度 | 長距離測量・MMS・TLS代替 |
| T8 | 車載専用(60km/h) | 固定トリプル | 2mm | 超高密度(1.92M pts/s) | 高速道路・幹線道路・長距離インフラ |
| RM+ | ハンドヘルド / バックパック | 回転シングル | 2mm | 高密度 | 坑内・鉱山・トンネル・3DGS/Mesh生成 |
機種選定の3つの軸
OmniSLAM の機種選定は、以下の3つの軸で整理できます。
1. フォームファクタ(運用形態)
- ハンドヘルド — 手持ちで狭小空間・建物内部をスキャン
- バックパック — 背負って歩行スキャン、長時間運用に最適
- 車載 — 車両・ボート・ドローンに搭載、高速・長距離スキャン
2. 精度要求
- cm級精度 — 現況記録・概略測量(R8)
- mm級精度 — 公共測量・BIM・出来形管理(R8+、D8、T8、RM+)
3. 現場条件
- 屋内・狭小空間 — ハンドヘルド/バックパック(R8、R8+、RM+)
- 屋外・広範囲 — バックパック/車載(R8+、D8、T8)
- 高速走行(30〜60km/h) — 車載専用(D8、T8)
- GNSS遮断環境 — 全機種対応(ピュアSLAM)
用途別おすすめ機種
屋内BIM・建築現場 → R8+ または RM+
R8+ は、ハンドヘルド・バックパックの両用で、動的精度 2mm、点群密度 250,000pts/m² を達成。建物内部の詳細スキャンから、BIM モデル作成まで対応します。
RM+ は、R8+ と同等の精度を持ちつつ、3DGS(3D ガウシアンスプラッティング)や Mesh の自動生成に最適化されており、視覚的に美しいデジタルツインが必要な場合に最適です。
選定のポイント:点群だけでなく、リアルタイムレンダリング可能な 3DGS や高品質 Mesh が必要なら RM+。点群ベースの BIM 連携なら R8+。
公共測量・i-Construction → R8+ または D8
R8+ は、公共測量の精度基準を満たす mm 級精度と、TLS(地上レーザースキャナー)の 1/10 の時間で広範囲をカバーする作業効率を両立。起工測量・出来形管理の両方で活用できます。
D8 は、固定デュアル LiDAR により、TLS 同等の点群品質を保ちつつ、30km/h での車載スキャンが可能。長距離道路・河川堤防の測量に最適です。
選定のポイント:歩行メインで複雑地形なら R8+。長距離道路で車載が必要なら D8。
MMS(モービルマッピングシステム) → D8 または T8
D8 は、30km/h での走行スキャンに対応し、都市部・郊外の道路測量で実績があります。GNSS 遮断区間(トンネル・高架下)でも、ピュア SLAM により連続スキャンが可能です。
T8 は、60km/h での高速走行スキャンに対応した車載専用モデル。毎秒 1.92M 点の超高密度点群を取得でき、高速道路・長距離インフラ測量で威力を発揮します。
選定のポイント:一般道・都市部なら D8。高速道路・幹線道路で 60km/h 走行が必要なら T8。
トンネル・鉱山・坑内 → RM+ または R8+
RM+ は、防爆対応オプションがあり、鉱山・坑内での使用実績があります。また、3DGS・Mesh の自動生成により、坑内のデジタルツイン構築が容易です。
R8+ も、トンネル・地下空間での高精度スキャンに対応しますが、防爆対応はありません。一般的なトンネル測量であれば R8+ で十分です。
選定のポイント:防爆対応が必要、または 3DGS/Mesh が必要なら RM+。それ以外のトンネル測量なら R8+。
森林測量・植生調査 → R8+ または D8
R8+ は、歩行での森林スキャンに最適。GNSS が届きにくい密林でも、ピュア SLAM により連続スキャンが可能です。ドイツ・シュヴァルツヴァルトの森林スキャン事例では、地面・樹幹・樹冠の自動分類まで実証されています。
D8 は、車載での広域森林測量に対応。林道沿いからのスキャンで、広範囲の植生データを取得できます。
選定のポイント:徒歩での詳細調査なら R8+。車載での広域調査なら D8。
価格帯とコストパフォーマンス
OmniSLAM の価格は、四半期ごとに改定され、為替・国際輸送費・関税の変動により変わります。ここでは、一般的な価格帯の目安を示します(正確な価格はお見積りフォームからお問い合わせください)。
- R8 — エントリーモデル(最も手頃)
- R8+ — ミッドレンジ(コストパフォーマンス最高)
- D8 — ミッドハイ(固定デュアル LiDAR)
- T8 — ハイエンド(車載専用・超高密度)
- RM+ — スペシャル用途(防爆・3DGS/Mesh)
コストパフォーマンス重視なら、R8+ が最もおすすめです。mm 級精度、ハンドヘルド/バックパック/車載の3役対応、TLS の 1/10 の作業時間という、最高のバランスを誇ります。
機種選定フローチャート
以下のフローチャートで、あなたの現場に最適な機種を絞り込めます。
→ はい:Q2 へ
→ いいえ:Q3 へ
Q2. 走行速度はどのくらいですか?
→ 60km/h 以上:T8
→ 30km/h 前後:D8 または R8+(車載)
Q3. 主な用途は何ですか?
→ 坑内・鉱山・防爆が必要:RM+
→ 高精度BIM・公共測量:R8+
→ 一般測量・現況記録:R8
次世代機種の公式動画
R15・D15・T15 の発表を紹介する公式動画です。取り扱いの有無は機種ごとに異なります。
R15 — 1550nmレーザー搭載モバイルLiDAR
D15 — 1550nm SWIR×デュアルLiDAR
T15 — トリプルLiDAR
まとめ:迷ったら R8+ を選べば間違いなし
OmniSLAM の機種選定で迷ったら、R8+ を選べばほぼ間違いありません。以下の理由から、最も汎用性が高く、コストパフォーマンスに優れています:
- 動的精度 2mm — 公共測量・BIM・i-Construction に対応
- ハンドヘルド/バックパック/車載の3役 — あらゆる現場に対応
- 点群密度 250,000pts/m² — 高精度解析・図化に十分
- GNSS 不要のピュア SLAM — トンネル・地下でも使用可能
- TLS の 1/10 の作業時間 — 生産性が圧倒的に高い
その他の機種は、以下のような特殊要件がある場合に選定してください:
- D8 — 30km/h 車載スキャンが必要
- T8 — 60km/h 高速スキャンが必要
- RM+ — 防爆対応、または 3DGS/Mesh 自動生成が必要
- R8 — 予算重視、cm 級精度で十分
機種選定にお悩みの方は、お問い合わせフォームから「機種選定の相談」とお知らせください。現場条件・用途・予算に応じた最適構成をご提案いたします。
また、より詳細な機種比較表と PDF 資料は、機種選定ガイドページでダウンロードできます。
サンプル点群データのお送りと、R8+ デモ機によるトライアルスキャン・デモのご相談を承ります。